定食屋
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俺がいつもの定食屋で昼飯を食っていると、 若い女が一人、店に入ってきた。
席についてからやや所在なさげに あたりをキョロキョロ見回している。
初めて来たのだろう。
「メニューはこちらになります」
店員が教えた。
「あ、どうも。えっと……じゃあ、日替わり定食を」
女は俺と同じ注文をした。
俺は定食を平らげ、 いつものようにスポーツ新聞を広げた。
しばらくして、 食べ終えた女はカバンを持って椅子から立ち上がった。
「ごちそうさまー」
そう言って女は入口の引き戸を開けた。
「ありがとうございましたー、 またよろしくお願いしまーす」
店員が挨拶した。
女は後ろ手に戸を閉め、店を出ていった。
俺以外誰一人として気づいていないようだった。
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