人種差別
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『そこのスチュワーデスさん!席を変えてちょうだい!』
そう叫んだのは、 まるまると太った白人女性だった。
『どうかなさいましたか?』
とスチュワーデスが訊ねた。
白人女性はこう言った。
『あなた分からないの? 隣が黒人だなんて迷惑だわ! 私は黒人の横になんて座りたくないのよ! 分かったらさっさと席を変えてちょうだい!』
女性のとなりでは、 黒人男性が憮然とした顔をしている。
『かしこまりました、少々お待ちください。 空いてる席を確認してまいります』
そう言ってスチュワーデスは早々に立ち去った。
機内はざわざわと不穏な空気になった。
しばらくして、 スチュワーデスが戻ってきて、 こう告げた。
『お客様、 ファーストクラスが1席空いておりましたので、 そちらにご案内いたします。 本来はこういうことはできないのですが、 となりの席がこんな人ではたしかに迷惑だろうと、 機長が特別に許可しました。 さ、どうぞこちらへ。』
乗客は、みな拍手でその客を見送った。
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