引き潮の矢印|意味がわかると怖い話
- 難易度 中級
- 恐怖度 3/5
- 読了 約1分
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本文
迷井くんは、特に用事もないのに海岸へ来ていた。
引き潮で砂浜が広く、足跡もまばらだった。
ふと足元を見ると、砂に大きな矢印が一本、岸から沖の方へ伸びている。
「誰かのイタズラかな」
迷井くんは深く考えず、矢印の先まで歩いた。
そこには小さな穴と、ビニールに包まれた古い携帯電話があった。
電源を入れると、着信履歴の相手名はすべて「迷井」。
時刻は、今よりあとの時間ばかりだった。
「俺と同じ名字、いるもんだな」
迷井くんはそう呟いて電源を切り、穴へ戻した。
帰り際、矢印の始点を見下ろす。
潮の線から矢印の先まで、続いている足跡は自分のだけだった。
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